liner notes

Tour(Instrumental)

TEXT/真貝 聡

ワンダフルボーイズがインストをやると知ったときは驚いた。しかし、再生ボタンを押したとたん、切なくて、ロマンチックで、歌詞がなくても泣けてくる名曲に僕は6年前に住んでいた、みなとみらいの夜を思い出した。ライトアップされた船、打ち寄せる波の音、山下公園のベンチに座るカップル……きっと『Tour』を聴いた人それぞれに一番ロマンチックな夜が浮かぶんじゃないかと思う。さらに楽曲誕生の背景を聞いて驚いた。

Sunday:基本的に僕は、バンドメンバーとはライブ以外で会わないんですよ。例えばライトガールズ(エレキコミック・やついいちろうとのユニット)とか僕がやる音楽のトラック作業は、全部アツムワンダフルと一緒にやっているんですけど。バンドメンバー各々と定期的に会うわじゃない。だからこそ、みんなの音楽的なポテンシャル、演奏レベルがどこまで上がっているのか知りたいなと思って。まず僕がピアノの弾き語りを作ってみんなに投げて“この音源を元にインストの曲を作ります。どう演奏するか自分なりに考えてきて下さい”って感じで伝えました。いざレコーディングの前日にスタジオで合わせたら、すごくみんな良くて。

あくまで想像だけどメンバーはスタジオに集まり、恐らくお互いにどんなアレンジを考えたのか分からないまま演奏を始めただろう。そして、いっせーので弾いた途端にいろんなパズルがガチっとはまって1つの曲になった。

Sunday:タイトルに関しては、今からもこれからもずっと付き合っていくという意味で『TOUR』にしました。ワンダフルボーイズは毎回『TOUR』をしているし、音楽活動自体も『TOUR』とも言える。このタイトルをつけたことで、みんなに意図が伝わって抑揚をつけてれたんです。この曲のメッセージは、言葉が一切なくても表現できていると思います。