liner notes

サンセット通り

TEXT/真貝 聡

——ある男女がバス停にいた。バスがやってきたら2人は離れ離れになる。そしてバスが2人の前に到着して、彼女が乗り込んだ。去っていく彼女に彼氏は何1つ優しい言葉を送ることができなかった。結局、綺麗なお別れを出来ないままバスのドアがプシューっと閉まり最後を迎えた。そして2人はそれぞれの新しい日々を歩き出す。『サンセット通り』は、そんな映画のような美しいワンシーンが歌詞とメロディによって表現されている。

Sunday:これは20歳の頃に作った曲なんです。若いときにすごく背伸びして書いたので、30代を過ぎた辺りから“良い歌だな”と感じられたんですよ。当時は大学時代の彼女の家へ転がり込んだりいろいろあって、こういう曲になっているんですけど。等身大というよりは大人っぽい曲を意識しましたね。

だからなのか、30代の僕には声をかけられなかった彼氏の気持ちがわかる気がした。「じゃあ元気で」とか「向こうでも頑張ってね」とかありきたりなことは言いたくなかったし、かといって気の利いた言葉も浮かばなかったんだと思う。そしてSundayさんは曲を書いた頃の状況も教えてくれた。

Sunday:昔は『One-Coin records』という大阪のインディーズレーベルにいて、上にシャ乱Qさん、僕らは下の下の研究生みたいな感じでした。しかも僕はボーカルじゃなくて作曲だけをしていて。レッチリのやっていることを模倣しているような、ミクスチャーバンドだったんです。あるときに“もうちょっと良い曲を作りなさい”みたいな話になって、この曲を作ったんですけど当時はウケなかったですね(笑)

その言葉は意外だったけど、あのときの感性に間違いがなかったと今回で改めて証明している。……曲の中の2人は、今頃どうしているのだろう。